悪魔でも取りついた?反抗期の重要性
更新日:2021年2月27日
心理カウンセリングに来る方の中に、自分には十代の頃 #反抗期 が無かったという人が時々がいます。そういう人たちの親御さんと話すと、一様に手のかからないとても良い子でしたと言います。
その一方で現在 #ティーンエイジャー の娘や息子の反抗期に手をやいて、疲れ果てている親御さんと話す機会もよくあります。ある母親は娘の反抗気を思い出して「悪魔の取りついたような3年間」と表していました。
しかし反抗期がなかったという人や親からその時期完全に否定された人が大人になると、中には社会生活を送る上で様々な難しさと直面する人も出てきます。もちろん身に危険が及ぶようなティーンの反抗は阻止しなくてはなりませんが、この時期子供の成長を応援するにはどのようなことが重要でしょう。
アイデンティティー確立
小さい子供のうちは親がほとんどすべての事を決め、その基準は親の価値観や常識そして嗜好にもとづいていました。ところがティーンになると、他の人との関係が次第に深くなっていきます。
それは例えば親しい友達やクラブ活動のコーチ、学校や塾の先生という場合もあるでしょう。そしてその人達は、これまでほとんど疑問や疑いを持たなかった自分の親とは違う価値観や行動パターンをとる場合があります。
すると無意識に「親は間違っているのだろうか。親が言うことより適切な事や自分にふさわしいことがあるのだろうか」という疑問がわいてきます。その中には友達選びや進路、習い事に至るまで自分の生活のほとんどを占める事柄が含まれています。この時期に疑問や模索を通してティーンは、自分の #アイデンティティー を次第に確立していくのです。
反抗は模索のため
この時期親の目から見ると、子供に親を敬ったり感謝したりする気持ちが全く欠けていて、これでは大人になった時に心配だという懸念が湧いてきます。何より気になるのは、親を一人の人間として否定するような態度です。
しかしティーンがこの過程を上手く通過し「自分」の確立が出来ることで、自信と安心感が身についた大人になるのです。つまり親がティーンの自分探しを全面否定するようなことがあると、不完全燃焼のまま大人になってしまうこともあるのです。
親として覚えておくこと
この時期に価値観を押し付けて、無理やり親の思い通りにするとどうなるでしょうか。アイデンティティーが確立していないと、自分に対し自信が持てません。すると自分の意見を持ったり述べたり、また物事を決定したりが容易に出来なくなります。
ティーンの中にはもともと親に気を使って合わせようとする子もいますが、そんな子には出来るだけ子供が何を好み何を考えているか、表現出来る場を与える必要があります。
研究者によると、この時期を上手に通り抜けた多くの人は、多かれ少なかれ親の価値観や常識に似たものを結局身に着けると述べています。そして下記の項目を心掛けるよう提唱しています。
子供の質問や疑問に対しオープン
子供が興味を持つことに理解を示す
子供が大人としてどのような人生を歩みたいか聞く
価値観や常識の違いを話し合えるような環境づくり
子供のチョイスや決定をやみくもに受け入れず子供とよく話し合う
あなたのお子さんの反抗期はどんな感じですか。
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